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 久しぶりに色々な意味で凄いライヴを見てきました。1/28、新代田FEVERでのカメラ・オブスキュラの初来日公演の初日。目の前でカメラ・オブスキュラが演奏しているのを見られただけでも幸せ。

 しかしいつの間に、こんな駅前にライヴ・ハウスが!っていう感じで初めて訪れた新代田FEVER。今日のお目当てはもちろんメインのカメラ・オブスキュラ、それから豪華なことに対バンの1つとしてカジヒデキ君が!

 このカジ君のステージ、見るのは本当に久々だったんですが、全く昔と変わっていなくて(半ズボンも含めて)、同世代としてすごく嬉しく思いました。この日は珍しいベースレスの編成でのライヴだったんですが、何とブリッジ時代の仲間である池水眞由美さん(Three Berry Icecream)がアコーディオンやコーラスで参加!まさに日本のネオアコ/ギター・ポップ・シーンの生き証人である池水さんとカジ君が同じバンドでステージに立って、しかもブリッジ時代の「HE, SHE AND I」(これはカジ君がブリッジ時代に初めて作曲したナンバーだそうです)まで演奏するなんて、ちょっとした事件。この20年弱にあった色々な事を、一緒に思い出してしまいました。カジ君のパートでは、先日地上波で放送された『デトロイト・メタル・シティ』でフィーチャーされた「SALLY MY LOVE」「甘い恋人」から、懐かしの「シヴィラはある日突然に」、「トウキョウ・トゥ・ロンドン」の歌詞をこの日のために変えた「トウキョウ・トゥ・グラスゴー」、それに最新アルバム『STRAWBERRIES AND CREAM』からのナンバーまで、まさにベスト的な選曲でした。

 そしてお目当てのカメラ・オブスキュラ。生のバンドが奏でるポップさとグルーヴィーさは、やはり格別でした。ヴォーカルのトレイシーアン・キャンベルさんは想像通りの特徴ある声で、またバンドも特に生のトランペットが入っているだけですごくゴージャズに聞こえ、予想取り良質なサウンドを1時間強に渡って聴かせてくれました。演奏曲も「My Maudlin Career」に始まり、代表曲は網羅されていて(「Lloyd, I'm ready to be heartbroken」「French Navy」「Razzle Dazzle Rose」「Come Back Margaret」「Tears For Affairs」「If looks could kill」「Let's Get Out Of This Country」「Swans」「Honey In The Sun」「The Sweetest Thing」など)、満足のいく内容でした。

 ちょっと前までは日本にもこういうテイストのバンドがいくつもいたはずなのですが、最近は全然巡り会うことが出来なくて、だからすごく久しぶりに親しかった友人に再会した、そんな感じがしました。是非多くの方に、これを機にカメラ・オブスキュラを知って頂けたら、嬉しい限りです。

 ただこのライヴ、ちょっと対バンに場違いのバンドが含まれていたり(あれはちょっとあり得ないでしょ)、PAエンジニアの音作りがイマイチだったり(ずっとトレイシーアン・キャンベルさんは歌いながら指示出し続けていたのが、ちょっと見ていて気の毒でした。やっと良くなったと思えたのが、最後の数曲でした)、スタッフの仕切りがなっていなかったり、即売がすごくダラダラしていたり、僕らから見るともう少し何とか出来るはず、と思える部分もあちこちにあって…。少なくとも、チケット売って公演しているんだから、もう少しスタッフがプロの公演という意識を持ってやってもらいたいものです。とちょっと苦言も敢えて呈してみました。

 考えてみればカメラ・オブスキュラのアルバム『Let's Get Out Of This Country』を新宿のタワレコでジャケ買いしたのが2006年のこと。その昔、渋谷のZESTで梶本聡君から薦められてエレファント・レーベルのコンピ『SUPERMARKET』とLA CASA AZULの10インチを2000年に買ったことが、僕がスペインのレーベルにはまるきっかけだったのですが、その6年後に同じエレファントのカメラ・オブスキュラと出会い、『Let's Get Out Of This Country』を聴いて衝撃を受けて、翌日に同僚の高瀬君に聴かせたことが、僕らの周りでのエレファント熱の盛り上がるきっかけだった気がします。そして様々なバンドの音を聴きまくって、ZESTでの出会いからちょうど10年後の今年、カメラ・オブスキュラを遂に生で見られるなんて、何だか感激もひとしおです。

 …と、これを書いて後から気がついたんですが、その昔、渋谷のZESTで働いていたのがカジ君で、カジ君が音楽活動で忙しくなってその後任として入ったのが梶本君でした。そう考えると、不思議な繋がりが浮かんできます。僕はカジ君がいたころからZESTには足繁く通っていました。当時は今のDMRの入っているビルの上階にあって、僕は初めはパブ・ロックの7インチ目当てでした。 小さな店で接客している大柄なカジ君。いつもすごく丁寧に接してもらった記憶があります。

 それからその頃、渋谷のファイヤー通りにあった(現在は明治通り沿いに移転)Hi-Fi Record Storeに行けば、関美彦さんが店番していました。その関さんはカジ君の後任としてROOFに加入してベースを弾いていた人。カジ君は確かこの頃にブリッジに参加したと記憶しています。そしてそのHi-Fi Record Storeでは、その前には田島貴男君や木暮晋也君が働いていたり…。面白いように繋がっていくものです。カジ君が歌う「ファースト・クエスチョン・アワードのテーマ ~ハイ・スクール登校編~」に出てくる「日当たりのいいレコード屋さんに いこう」というフレーズを聴くたび、僕は無意識に当時の空気感と共に、かつて渋谷にあったZEST(移転後の方ね)や、ファイヤー通りにあったHi-Fi Record Storeを思い浮かべてしまうのです。

 僕が大学生だった頃通っていたレコード店は、そのほとんどが既に姿を消しました。渋谷のHi-Fi Record Storeは移転して頑張っていますが、ZESTも、クアトロとLOFTのWAVEも、東横の山野も、線路脇の芽瑠璃堂も、ハンターも、シスコも、東邦生命ビルのすみやも、桜丘のTHE PERFECT CIRCLEも、もうありません。当時、歩いて一軒一軒店を訪ねてやっと見つけた、欲しかったレコードやCDは、不思議と今でもそれを手にするたび、どこの店でどんな状況で買ったのかといった情報を再生することが出来ます。うまくいけば買った値段まで覚えていたり。そこの店に至るまでの過程や、その店で店員さんとどんなことを話したか、とか、誰とバッタリ会ったとか、そんなどうでもいい情報まで不思議とインプットされています。欲しかったレコードに針を落とす瞬間の楽しみも勿論ですが、それと同じぐらいにそこに至るプロセスも楽しめたからこそ、より音楽の魅力にはまっていけた、そんな気さえするのです。だからネット通販でクリックするだけの購入法は非常に味気なく、これしか知らない若い子達はちょっと可愛そうかも、なんて思ってみたり。LOFTのWAVEのワールド・コーナーで細野さんとすれ違ったり、ハンターでフリッパーズ・ギターの2人を見かけたりなんていうのも、今となってはいい想い出です。
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